|
何の役にも立たない独りごと。洋楽の知識のない私が、これまでグレイトフル・デッドという名前について知っていたことと言えば、かの「はちみつぱい」(かの、といっても知らない人も多いだろうけれど)が「日本のデッド」と言われていた、なんてことぐらい。ずいぶん偏った知識だけれど。今ほんの少ーしデッドの音に直接触れて、それをなるほど、とも思うし、「火の玉ボーイとコモンマン」の中で慶一さんが「はちみつぱいというバンドは、本当にワン&オンリーのバンドだなと思った」と(88年のはちみつぱい再結成コンサートのときに殊更そう思ったと)語っていることにも、深くうなずく。レベルの高いミュージシャンであればあるほど、その音楽は他の誰にも替えられない、独自なものになっていくはずで。 ただ、今、グレイトフル・デッドの音や映像の中、ジェリー・ガルシアとボブ・ウィアーの、どちらが主役ともつかない、お互いに個性的なギターが絡みあって生まれる恍惚感を目の当たりにしていると、鈴木慶一さん、本多信介さん、渡辺勝さん(彼は主にピアノを担当していたかもしれないけれど)という、まったくタイプの違う3人のギタリストを擁していたはちみつぱいのサウンドを、ふっと重ねあわせてしまうのも事実。それが「バトル」というのではなく、なんとなくゆるく絡みあう様が。 あと、グレイトフル・デッドの映像を見ていて私がどうしても思い浮かべてしまうのは、グランドファーザーズなのだ。音楽のタイプはグレイトフル・デッドともまた違うのだけれど、青山さんと西村さんという、上手いだけじゃなく、それぞれにその人でしかありえないギターの響きが絡みあって、音の空間を緊張させたり弛緩させたりし、さまざまに変容していく感じ。それが、似ているって。 90年ごろ、好きなアーティストを3人挙げよと問われると「ムーンライダーズ、カーネーション、グランドファーザーズ」と答えていた時代(まあ今もあまり変わっていないけど)、私がずっと勝手に思ってたことがある。グランドファーザーズははちみつぱいのサウンドを継承していて、カーネーションははっぴいえんどの系譜を受け継いでるバンドだ、って。もちろんご本人たちはそんなふうに思ったことないだろうけれど(あ、でもその後カーネーションは風待ミーティングではっぴいえんどをカバーしたね)、私は今もこれ、あながち妄想でもないな、なんて思ってるんだ。 グレイトフル・デッド、はちみつぱい、グランドファーザーズ。私のごくごく個人的な感じ方では、「ズルズルっとしたロック」。タイトなロックやシャープなロックや激しいロックを演奏するバンドはいくらでもいるけれど、ズルズルっとしたロックを魅力的にやれるバンドって、なかなかいない。あーものすごく愛してるのだ、こういう感じ。まだまだ深みにはまります。今はもうないバンドばかりだけれど。 |
| << 前記事(2005/02/08) | トップへ | 後記事(2005/02/15)>> |
| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
|---|---|
V.A./春一番'72 (風都市自主制作・LP10枚組)
70年代に開催された春一番コンサート中、最も充実した年といわれた 1972年5 ...続きを見る |
ち〜旦のレコ堀り日記 2005/03/28 21:11 |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|---|
これまでの、デッドに関する記述を読むたび、そのたぐい希なるセンスと筆力に脱帽しております。私が以前書いた文章なんて、コレだもんなあ。 |
ぜん 2005/02/10 07:04 |
わはははは。ぜんさんのこの文章おっかしー。これこそ、洋楽への深い造詣とお笑いへの高い志がないと生まれ得ない名文ですな。っていうか私、ぜんさんのサイトの文章はくまなく読んでるから、これも絶対過去に目にしてるはずなのに記憶がない。つくづく人間ってそのとき自分に興味ある情報しか取り入れてないのだなあ。私もこれまでの人生ひたすら3分間ポップを愛してきた人間なので、今自分の身に起きてることにビックリですよ。こんな音楽好きになるなんて。人生何があるかわからないもんです。引き続きどかどかとCD届いてます、うれしー。 |
moonlightdrive 2005/02/10 16:05 |
はじめまして、はちみつぱいで検索してきました。 |
ち〜旦 2005/03/28 21:17 |
ち〜旦さん、はじめまして。TB&コメントありがとうございます。ち〜旦さんのBLOG、ちらりと拝見しに行きましたが、ちらりとではとても済まぬ濃さと充実ぶりにクラッときました(笑)。私ははちみつぱいもそれほどは詳しくないし洋楽に関しては入り口に立ってるようなもんですが「ズルっとしてどよ〜ん」はイイですよね。また遊びに行かせてください。 |
moonlightdrive 2005/03/28 23:58 |
| << 前記事(2005/02/08) | トップへ | 後記事(2005/02/15)>> |