須藤かよさんのアルバム『かよだよ』

画像いつも「キャー(惚)」とか「ギャー(熱)」とか突っ走ってばかりで、あんまり“ほっこり”って感じの記事のない凄まじいこのBLOGを反省して、こんな気持ちのよい小品も、ね。須藤かよさんのアルバム『かよだよ』。えっと、夏秋文尚さんが演奏&録音で参加してるということで買ってみました。って、結局「キャー」じゃんね…。すみません…。

須藤かよさんについては、ピアノやアコーディオンを弾かれるソングライターさん、という程度の知識しかなかったのだけれど、そこから私の貧相な想像力が考えていたものよりも、実物はずっとずっと懐が深い音楽だった。いわゆるピアノ弾きのかたらしい繊細な部分はもちろんありながら、アーシーなたくましさも持っているのがとても魅力的。でもそれ以上に私が魅かれたのは、そこにプラス、何となくちょっと変な成分が混じってるとこ。メロディにも、音づくりにも。私はつくづく、このヘンテコ成分が好きなんだなあ、どんな音楽でも。正統派すぎちゃうとダメなんだね。

そんなヘンテコ成分を私が(勝手にですが)とても感じて好きなのは、たとえば、須藤かよさんのピアノと、ロムチアキさんのテルミンによるインストゥルメンタル「光る石」。ピアノ+テルミン、って、ねえ。でもこれがすんごいイイんだー。世の中にこんなにたくさんの楽器があるのに、なぜロムチアキさんはテルミンを選んだんだろう?ってずっと不思議に思ってたんだけど、この曲聴いて、あーテルミンじゃなきゃ表現できないものってあるんだー、ってすごく感じたんだ。(と、須藤かよさんのアルバムでロムさんについて納得するのもヘンな話だが。)テルミンの音は人の声のようで、インストゥルメンタルの曲なのに、ものすごく人間ぽい感触があとに残る。それから「ラジク part2 COLLAGE VERSION」もヘンテコでいい。須藤かよさんのピアノの不思議な旋律に、かよさん+夏秋さんのさまざまなサウンドエフェクトのコラージュ。変な気分になって大好き、これ。

須藤かよさんの持つ音世界の広さに驚く。「草原の馬と少年」では、タイトルどおりのダイナミックな世界を見せたかと思えば(これ、ホーメイまで入ってるんだよ!今までそんな曲聴いたことなかった…)、「広いはらっぱの上で」なんかは、フルート+ブラシの音がものすごく気持ちいい“アーシーなジャズ・ボッサ”って感じ。ピアノ弾き語りという枠では狭すぎるし、ワールドミュージック的でありつつ電子音楽的なとこもあり。どんなジャンル、とひとことで言えない不思議な自由さが、大げさな様子もなく、40分に満たないこのアルバムの中にある。つくづく、音楽っておもしろいな。ま、余談だけれど痩身ドラマー好きとしては「さらり」の最後のシンバルの音がカッコよすぎて相変わらずブッ倒れますね…(←余談すぎ)。

この須藤かよさんのレコ発ライブ(夏秋さんとロムチアキさん参加)が3月末にあって、観たかったのだけれど私はちょうど東京にいなかったので果たせず残念。なんと5月の終わりには京都・拾得で西村哲也さんとの対バンがあるじゃん、うらやましーーーーーー!!!!と思ってたら、おお、東京でももう一回あるみたいだ!(須藤かよさんのホームページ→http://www.geocities.jp/kayo_pinponpan/)行けたらいいなあ。須藤かよさんのこのピアノとロムさんのテルミンと夏秋さんのパーカッションを、ナマでいちどきに聴けるなんて、とんでもなくフシギでキモチイイ体験だろうなー。

って、結局全然ほっこりした記事にならなかった…。私が書くとどうしても何かが疾走してしまう…。私の文章と関係なく、須藤かよさんのこのアルバムは、ほっこりドキドキ素敵な感じです。


*『かよだよ』須藤かよ


この記事へのコメント

この記事へのトラックバック