ジャック達、なんちゃらアイドル『giant killing!!! vol.003』 @ 渋谷La.mama

このチケットを買ったときには、まさかライブの当日がこんな想定外の事態の渦中に放り込まれているとは思いもよらなかった。(細かくはあとで書くけれど、)とにかくこの日、このライブは開催され、その時間は私にとってすごく楽しくて、どこか潰されそうにもなっていた気持ちがふわりとすくいあげられた。

『オーディナリー』の歌詞が、深く深く胸に響く。
Ordinary day それはいい方の半分なんだよ
Ordinary life 人生なんておおよそ普通で出来てる


音がそこで鳴ってくれていること、って、当たり前じゃないんだね…。

未知の病をめぐる理不尽な現実の前に、たぶんアーティスト誰もが悩み、疲弊して、少しずつ傷ついているだろう中で、正解はわからないけれど、ともかくそこにたしかに存在してくれた「音」に感謝した夜だった。私は、そうだった。

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2020年3月2日(月)
『なんちゃらアイドル主催 giant killing!!! vol.003』@ 渋谷La.mama
ジャック達 / なんちゃらアイドル
OPEN/START 19:45/20:15
ADV ¥2,400+D


(ここからは通常モードの感想文!)
なんとめずらしく、ジャック達がお呼ばれのライブ、しかも呼んでくれたのが現役アイドルのなんちゃらアイドルさん!「giant killing!!!」って、すっごくいいタイトルよね。というわけで先行ジャック達、いつもの出囃子で登場~。ひゅーひゅー!

今日の楽器位置、1月のラママのときとは違ってピアノが下手だった。登場したさえ子さんは頭にくるっと長いスカーフ+サングラスでなんだかモードでサイケデリック!はーカッコイイ~!で、ピアノで1曲目のイントロに入ろうとした瞬間…「(サングラスで)譜面が見えない~!」って(笑)。会場爆笑。さえ子さんオモシロすぎるだろ…(笑)。という感じで始まった1曲目が「Eastend Jukebox」でまたびっくり。久しぶりに聴く、あの息をのむようなアンサンブル。ブレイクのところとか少しアレンジ変わってたかな、ファーストの曲なのにどうにも「今」。

今日の新曲「My Share Lady」、かっけえ!前回ライブの新曲の(この後にも演った)「淑女のダークサイド」もそうだけど、ソリッドな手ざわりで、勝手に70年代の和モノアクションとかサスペンスを思い浮かべちゃう感じ(私の言うことだからたぶん当てにならない)。早く音源でくり返し聴きたいな!

『Up On The Table』に収められている曲たちは、バンドが最近よく演奏しているせいもたぶんあって、そのよさが際立つ。ライブで聴きたい気持ちが日ごとつのっていた「海底のカフェテリア」、やっぱりとんでもないカッコよさ。夏秋さんのあのハイハットとシンバルの音は殺傷能力高すぎて…。立ち直れなくなるので危険…。

「オーディナリー」は冒頭に書いたようなわけで、私にとっていつも以上に特別だった。一色さんの歌う「普通に 永遠に」の、なんてことなさの裏に隠した壮絶さ。その壮絶さの果てのやさしさに守られて、私の普通や永遠はある。アーティストやミュージシャンがさまざまに闘ってくれて、私が口ずさめるいつもの歌はある。ずっとそう感じてたつもりだったけど、今日は痛切に、そうだと。「BRING DOWN THE GOVERMENT」のウォウウォウコーラスを今こんな状況で一緒に歌わせてもらえたのも、なんだか心にグッときちゃったな。

位置取り的には、キハラさんと一色さんのあいだ(からドラムがガン見できる)あたりから観てたので、キハラさんのギターにぶっ飛ばされまくった~。久しぶりな気がした「JUMPER」の暴力的で破壊的なギター!!!!さいこう!!!!ジャック達本編ラストの「禁断のチョコレート・エンジェル」でもたっぷりシビレさせてくれた。この1曲に参加のなんちゃらアイドルさんも妙にジャック達なじみ(笑)がよくて稀有でした。対バンライブだけど曲数も時間もたっぷりな気がしたのは、あとで一色さんが言ってたように「なるべくMC入れないように」演ってたからなのかな(笑)。


今夜の主役のなんちゃらアイドルのステージも、私はもちろんお初でしたが、とっても魅力的だったなー。「新メンバー」として(笑)一色さんが加入して3人で披露した一色ソロ曲もよかったけど、一色さんがこの日のために2人に書いた「レディ・ガガガ」がなんといっても出色!バックはギター1本のシンプルさでも、一色さんのメロディはどこまでも一色さんなんだなあと思わされる素晴らしさ。あと、歌詞がたまらなくよかった。定かじゃないけど「今月末まで転べ」とか言ってたっっっ…!?!? 一色メンバーは(「撮影会も参加しますか?」などと言われながら)惜しくも3曲で卒業しちゃったけど(笑)、そのあとの2人のパフォーマンスもすてきだったな。音の解釈と、身体を通して開放される動きが、ふたりそれぞれにチャーミングでセンスがあるんだね。観ててすごく楽しかった。

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新型コロナウイルスの感染が拡大している中、さまざまなイベントの開催への中止や縮小が政府から要請されて(それが2月26日のこと)、音楽のライブも、中止されたり、延期されたり、中には開催されたり、している(これを書いている今も)。twitterにも書いたけど、観客のことを考えて公演を中止したアーティストも、観客のことを考えて公演を開催したアーティストも、どちらもまちがってなんかない。「人の健康」と「表現活動」を対極において、アーティストに選ぶよう迫るなんて、本当はあってはならないこと。だって、そのふたつはそもそも、正反対になんて位置するはずがないものだから。理不尽な現実が、表現する人やそれを届ける人を痛めつけていることに、心が痛む…。未知のウイルス禍が、なんとか早く収束しますように。


音楽は私を元気づけてくれる。音楽は私を生かしてくれる。いつもなら当たり前なことが、すごく貴重だった。ジャック達の5人、なんちゃらアイドルの2人、楽しいライブありがとうございました!



*セットリスト(ジャック達)

01 Eastend Jukebox
02 My Share Lady(新曲)
03 暁ワンダーボーイ
04 唇にまだ君がいる
05 淑女のダークサイド
06 モナ・リザ
07 海底のカフェテリア
08 オーディナリー
09 ジャンパー
10 ノベンバー気分
11 Bring Down The Government
12 禁断のチョコレート・アイドル withなんちゃらアイドル


*なんちゃらアイドル(with新メンバーすすむちゃんの部分)
HOLIC HOLIC
ラムチョップ
レディ・ガガガ

200302 giant lilling-2.JPGピアノが画角に入りきらなかった…

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