こまっちゃクレズマ+原マスミ @ 新宿PIT INN

新型コロナウイルス感染拡大防止のための要請(※)に基づいて、全国で多くのイベントやライブやお芝居が中止や延期の判断をしていて、大好きな役者さんやミュージシャンやイベント主催者や会場が、精神的にも経済的にも傷ついている状況…本当に心が痛む。

そんな中、チケットを買っていたライブのひとつ、こまっちゃクレズマのピットイン公演(梅津さんの「プチ大仕事」の3日目)は開催となり、私の体調もいつもと変わらないのでマスクして出かけました。毎日胸がザワザワして心がぐったりしてしまっていたけれど、この夜はこまっちゃクレズマと原マスミさんの滋養分たっぷりの音に満たされてとっても元気になれた。

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梅津和時 プチ大仕事 2020 @ 新宿PIT INN
『こまっちゃクレズマ+原マスミ』
3月6日(金)
開場19:30 開演20:00
前売¥3,500+税 当日¥4,000+税
※ 5日間通し券/新宿ピットインでのみ取り扱い(予約可):¥16,000+税(各日、1ドリンク付)
【MEMBERS】
梅津和時(Sax,Cl) 多田葉子(Sax) 松井亜由美(Vln) 張 紅陽(Acco) 関島岳郎(Tuba) 夏秋文尚(Ds) ゲスト:原マスミ(Vo,G)


この日はアコーディオンの張さんが体調の都合で残念ながらお休みで、ステージに5人のこまっちゃクレズマ。前半は、『koma DORADO』の曲を中心に。「アザミとわたし」、「シャ・ノワール」、梅津さんとぎゃらこさんの、時に激しく時に柔らかく交錯するサキソフォンやクラリネット、松井さんの力強いヴァイオリン、それを支える関島さんの頼もしいテューバと夏秋さんの自在なドラム。5人の楽器それぞれが音の平野を一気に耕して、ピットインのはるか外まで景色をぐおーっと広げてくれる感じ!「ハッシャバイ」のドラムカッコよかったーーー。CDでもめちゃめちゃカッコイイんだけど、ナマで聴く迫力!そしてCDよりテンポ速い!?と思うぐらいの疾走っぷり!サイコー。

そのあとのMCで、梅津さんがこのライブ開催に至るまでの心境を、ライブハウスばかりが悪者にされている感じがして腹立ってます、文化が死んでしまうのが心配です(大意)、と気骨ある口ぶりで語り、「まあこんなとこにいるのは(と客席を見渡し)だいたい反政府側の人間が多いので(笑)」悪者にしたいと思われてるのかも、とちょっと冗談めかして言ったり。それで、僕も昔ベトナム戦争のとき反戦運動とかやっていて、そのベトナムが平和になったときに嬉しいなと思って作ったのがこの曲です、と「ヴェトナミーズ・ゴスペル」を紹介してた。そういうわけで「ヴェトナミーズ」なのだとは知らなかった。豊かな旋律と梅津さんの温かなボーカル。

「赤土(Laterite)」がすごかった!ぎゃらこさんそして梅津さんの客席練り歩き!楽しーい!そして後半に至って、それまでステージ後方でバンドを手堅く守っていた夏秋さんのドラムと関島さんのテューバが主役に躍り出る!まず夏秋さんが派手なドラムソロをたっぷり聴かせ、オモシロパフォを見せてからの“素手”で叩きまくり(どうしてあんなにイイ音がするんだろ?)、さらに譜面台の譜面をシャカシャカ…最後は1枚グシャッと丸めて、関島さんにポイッ!でソロ交代(笑)!ソロを引き取った関島さんのテューバとリコーダーは、熱帯雨林の赤土を駆け回るいくつもの猛獣の吠え声や野生動物の鳴き声になってた!すっごーーーい!楽しかったーーー!ちなみに夏秋さんが関島さんへポイッと投げつけた紙くずは、曲が終わってから夏秋さんが自分で拾いに行ってました(笑)。それにしてもこまっちゃでの夏秋さんのドラムは、まぎれもないいつもの夏秋さんの音なのに、いつもとぜんぜん違っててオドロイてしまう…。

前半コーナーの最後と、休憩を挟んで後半は、ゲストの原マスミさんと。圧倒的な世界観。いろいろオモシロスゴかったけど(ポチったばかりのギターの電池が切れるも交換の仕方がわからずピットインの店員さんに助けてもらうなど 笑)、いちばんグッときてしまったのは、海のふた、の歌…すさまじかったな、なんだろうあのまさに深淵を覗くような怖さ…。と思えば「いとしのマックス」の愉快なパフォーマンス!楽しかったー。関係ないんだけど私は勝手にこの曲の夏秋さんのドラムにムーンライダーズの「LOVE ME TONIGHT」成分を感じて仕方なく、だから外国曲の日本語カバーなのかなと思ったんだけど、荒木一郎の昔のヒット曲なんですね(知らなかった)!夏秋ドラムの強力ポップサイド、カッコよかった…。

こまっちゃクレズマの音は広くて大きくて、私の内側をふわあっと広げて風通しをよくしてくれる。こまっちゃクレズマの音は自由でアグレッシブで、驚くようないろんな場所への冒険に連れ出してくれる。楽しかったし、とっても元気出たなー。ありがとう。


この公演より前に出された「プチ大仕事2020へのコメント」で、梅津さんは、このプチ大が終わったら歯の大きな治療をするのだと明かしてくれていた。サックスを吹くのに欠かせない「歯の力」(そうしたことも私は知らなくて驚いたのだけれど)が治療後にどうなるのかは自身にもわからなくて、少なくとも今の歯の状態で演奏できるのはこの「プチ大仕事」が最後だと。そんなことも思いながら、梅津さんのステージからの音、すぐ近くを練り歩いてくれたときの音、しっかり受けとめた。またすぐに、治療後の歯で吹く梅津さんの新しい音をこまっちゃで聴けたらいいな。張さんのアコーディオン入りでも聴きたいしね。その頃には少しでも、今の新型コロナウイルス騒ぎが良いほうにいってますように!

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いちおう、記録しとこ。

(※2/26に安倍総理から出された「要請」)
イベントの開催に関する国民の皆様へのメッセージ
令和2年2月26日(安倍総理)
政府といたしましては、この1、2週間が感染拡大防止に極めて重要であることを踏まえ、多数の方が集まるような全国的なスポーツ、文化イベント等については、大規模な感染リスクがあることを勘案し、今後2週間は、中止、延期又は規模縮小等の対応を要請することといたします。
(厚生労働省HPより https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/newpage_00002.html


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