プチ大仕事 2021 こまっちゃクレズマ @ 新宿PIT INN

3月にして、私の今年初めての音楽のライブだった。東京はまだ緊急事態宣言中なので(3/7までだった予定がさらに延びることも発表された)、ライブハウスの営業も20時で切り上げることを余儀なくされる。平日といえども17時半開場、18時開演。私のような比較的時間に融通のきく社会人は少ないだろうし、リスナーにもライブハウスにもミュージシャンにも厳しいコロナ禍…。それでも開演前に席(ディスタンスをとってくれているので数は通常よりかなり少ないけれど)もかなり埋まって、また途中から入ってくる方もいたように思う。

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梅津和時 プチ大仕事 2021 こまっちゃクレズマ @ 新宿PIT INN
3月4日(Thu)
Open17:30 /Start18:00
¥3,500+税(1DRINK付)
当日¥3,800+税
梅津和時(Sax,Cl)、多田葉子(Sax)、松井亜由美(Vl)
張 紅陽(Acc)、関島岳郎(Tuba)、夏秋文尚(Ds)
ゲスト:星衛(Vc)


アコーディオンの張さんが入るフルメンバーのライブは久しぶりだったので、本当に嬉しかった!最初の3曲は、このフルこまっちゃの6人で。クラリネット、サックス、ヴァイオリン、アコーディオン。それぞれ自由にのびやかに行き来する旋律を、後方の夏秋さんのドラムと関島さんのテューバが頼もしく支えている図が大好き。

そして、直前に決まったスペシャルゲスト、チェロの星衛(ほしまもる)さん、4曲目からIN。私は存じ上げてなかったのだけど、ぎゃらこさんと「うたものシスターズwithダンディーズ」として活動している(ダンディーズは星さんと関島さん)方だそう。この!星さんが!最高!!!でした! まず見た目がもう学者のようで素敵!チェロを弾いてる姿が思索してるようでさらに素敵!そして、チェロの音の入ったこまっちゃクレズマが(梅津さんができることならメンバーになってほしいと言うぐらい)最高だった!星さんが入って演った「赤土」から先、まるで滔々と豊かに流れる大河が風景の中に姿を現したようで、しかもこまっちゃクレズマの音の中にしっくりなじんでいるので、「あれ、ここにこんなに大きな川いつのまに流れていたっけ?」と思うようだった。本当に素敵だったなあ。「赤土」は、メンバーのソロもたっぷりあり、夏秋さんから→関島さんへの奇想天外なソロつなぎが相変わらずオモシロカッコよかった!

記憶の中のいろんな音が鳴って胸がキュッと締めつけられるような「校庭」、夏秋さんのドラムがめちゃめちゃカッコよくて倒れそうだった「ハバナギラ」…どれもよかったけれど、出色は本編最後の「ウェスタン・ピカロ」。聴くたび高揚する大好きな曲だけど、梅津さんの曲紹介MCで「元々4声で書いてるんですが、なかなかそれだけの楽器が揃わなくていつも3声で演奏することが多くて。でも今日はその4声でお聞かせできます」と。ほんとうにすばらしかった!クラリネット、サックス、アコーディオン、ヴァイオリン、チェロ、ドラム、テューバ、こんな組み合わせの7つの音が絡まり合って躍動し、疾走しつつ迫ってくるの、贅沢で震えた。しかも星さん、途中でチェロから篠笛(!)に替えて吹きまくるの、すごかった!

(冒頭に書いたように切り上げるべき時間の制約があるので)「ウェスタン・ピカロ」終わったあとの拍手の中、梅津さんがすかさず「続きましてアンコールです」とその場で宣言(笑)。『koma DORADO』にも入っている「峠のみち」を演ってくれたのだけど、ノスタルジックなメロディーと、ぎゃらこさん張さんの歌を聴いているうちに思いもよらず涙があふれてきちゃった…。“いつの日か会える 必ず会える いつの日か会える 峠越えて”…そうだよね、何とかして過ごしていれば、いつの日か会えるんだね、こうして。好きな音楽だって待っていてくれるんだよね、と。関島さんのせつないメロディが格別に胸に響いた。この曲の夏秋さんのマーチングっぽいドラムも大大大好き。

行って、聴けて、よかったな。こまっちゃクレズマ。すごく元気出た。星さんの入ったこまっちゃもまた絶対に実現してほしい、とてもよかった。

*セットリスト(たぶん)
1.アザミとわたし
2.JINTA
3.Odessa Bulgarish
4.赤土
5.校庭
(休憩)
6.窓にあたる雨
7.キャベツ畑
8.東北
9.ハバナギラ
10.ウェスタン・ピカロ
encore
11.峠のみち

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去年のこの時期に、やはり梅津さんのプチ大仕事でこまっちゃクレズマを見に来たっけ、と思い出す(https://moonlightdrive.at.webry.info/202003/article_2.html)。3月6日。たった1年前だけど、遠い日のことのよう。このときは、緊急事態宣言前ではあったけれど大規模なイベントへの中止や延期の要請が政府から出た(2/26)直後だった。未知の感染症の存在におびえながら、その正体を見定めようと日本中が揺れ動いていた記憶があるけれど、今、数字だけ振り返ると、まだ日本全体での1日あたりの新規感染者が2桁だった。本当に、遠い日のことのようだ。
Googleのデータによると
2021年3月4日 新たな感染者数:1,149人/7日間平均:1,140人
2020年3月6日 新たな感染者数:55人/7日間平均:26人
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来年のこの時期、日本は、東京は、どうなっているだろうね。でもきっと梅津さんはこの新宿ピットインでプチ大仕事2022を開催し、こまっちゃクレズマはその中の1日、演奏してくれていると思う。「そこで待っていてくれる音楽」のありがたさ。たどり着けるように、私もまたがんばらなくちゃ。

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