チューインガムの夜

画像さて徹夜まではいかないとしても、ちょっとは滞ってる仕事も進めなきゃなんて、濃い緑茶を入れてPCの前に陣取ったはいいけれど、すこーしキーボード撫でて、それからいつものクセでついプレイヤーも立ち上げちゃったら、また、音楽の穴ぼこに落ちちゃった。あらら…。

しばらく、夏秋さんプレイリストを流す。今日は特に、ラウドで疾走ぎみのヤツ集めて。「AIRWAVES」夏秋文尚、「Delicious & Vacant」fragments、「Seashell」Maybelle、「ギャンブラー!」2HEARTS、「そなえよつねに」「すてきなGOGO」「実験GIRL」ハイポジ、「COLD FEVER」チューインガム・ウィークエンド…。と、そういえばプレイヤーの中のチューインガム・ウィークエンドのデータが、なぜか壊れてバラバラになっちゃってたのを思い出して、いちど全部削除して、またイチから取りこみなおそうなんて、そんな作業が始まってしまった。ぜーんぶ聴き返しながら。図らずもチューインガムの夜。

夏秋文尚さんが97年から参加して01年の解散まで活動していたこのバンドについて、私が何か言えることなんてひとつもない。私はそのあいだちょうど、音楽なんてひとつも聴きやしない毎日を過ごしてたし、音楽に対してそんなにがさつにふるまえる私が、こんな壊れそうなほど繊細な音を鳴らすバンドに費やせる言葉を持ってるはずもない。きっと、たくさんの人にとって、大切な、かけがえのない存在だったんだろうと思うから。

何だか、たまらない気持ちになっちゃう、いつも。後追いの私がこのバンドの音を聴くと。例えば「ELEKING」のイントロで感じる、痛々しいほどの透明感。解散って手段で「永遠」になってしまったバンドへの、嫉妬めいた感情のせいもあるんだろうか。もう、届かないものへの。

今ここにないもの、は、かつてはあったもの、と等価なのに、鏡の裏側に入ってしまっただけで、ひどくせつない。

もう明け方に近い夜の終わり際で、「ROMANCE」が私の中に刺さって、どうしようもなくなっちゃった。いつでも崖っぷちギリギリで鳴っているようなエレクトリックギター。あまりに美しすぎるストリングスの音色。そして、7分強のこの曲で、ただ淡々と響いているドラムの音の哀しみの深さったら、もう、その場に縛り付けられて動けなくなるぐらいで。



ね。

でも。

だから。

今ここにあるもの、を、私はいやってほど愛さなくちゃって思うんだ。間にあわないことや遅すぎること、はもうたくさん。今。今。今。大好きなバンドやアーティストたちと同じ時を生きているって、それだけで、奇跡、って思えるんだ、泣きたいぐらいの。

失ったものも、もう手に入らないものも多いけど。
今ここにあるもの、もたくさんあるはずだから。



えーと、仕事、は、全然進まなかったね…。


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